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ブログ更新 : 黒字リストラの時代に、技術者と会社はどう生き残るか ~技術を新しい市場に展開する力が問われている~
https://fujii-tech.com/diary/category/1045779
最近、「黒字リストラ」という言葉を目にする機会が増えました。
赤字だから人を減らすのではなく、黒字であっても、将来の事業構造の変化を見越して人員を見直す。そんな動きが、大手企業でも広がっていますね。
製造業でも、希望退職や人員削減のニュースが相次いでいます。
・ジャパンディスプレイ:1,500人規模
・パナソニック:国内外で大規模削減
・日産:追加削減を含む大規模な再建策
・オリンパス:国内外で2,000人規模
・三菱電機:4,700人規模
・ブリヂストン:数百人規模
・マツダ:500人規模
もちろん、各社の事情は異なります。しかし共通しているのは、「大企業にいれば安心」「今の事業が続けば安心」とは言えなくなっています。
例えば製造業においては材料、部品、装置、プロセス、品質、評価、生産技術、どれもにとって重要な技術です。しかし、その技術が属している市場そのものが縮小すれば、専門性の価値も下がってしまい、リストラをせざるを得ない状況になります。
これは、技術力が低いからではありません。技術と市場の組み合わせが、時代と合わなくなっているということです。中の人の努力ではどうしょうもないことなのです。
この考え方については、以前の記事でも書きました。
技術・キャリアの「賞味期限」をどう延ばすか https://fujii-tech.com/diary/226911
これからの技術者に必要なのは、専門を深めることだけではありません。自分の技術を、どの市場でどのように活かすかを考える力です。
たとえば、同じ材料技術でも、既存市場では縮小していても、半導体、エネルギー、医療、ロボット、環境、宇宙、インフラ更新などの分野では、新しい価値を持つ可能性があります。つまり、技術者が生き残るためには、「自分は何ができるか」だけでなく、「それを誰が必要としているか」まで考える必要があるということです。
これは個人だけの問題ではありません。会社はとしては社内技術を次の事業に変える必要があるということです。企業の中にも、まだ使える技術、設備、特許、人材、過去の研究開発テーマが数多く眠っています。にもかかわらず、それらが既存事業の中だけで評価され、十分に活用されないままになっていることがあります。
黒字リストラの時代に本当に必要なのは、人を減らすことだけではなく、社内にある技術を、次の事業に結びつけることだと思います。
・技術を棚卸しし、要素技術や機能に分解する。
・それを伸びる市場や顧客課題と掛け合わせる。
・そこから、新しい用途や事業仮説を作る。
このプロセスによって、既存事業では活かしきれなかった技術が、新規事業の種になる可能性があります。生き残るための共通点は「技術を新しい市場に展開する力」ですね。
技術者は、自分の専門技術を、今いる業界だけでなく、別の成長市場で活かせないかを考える。会社は、社内にある技術、設備、特許、人材を、既存事業だけでなく、次の事業領域に展開できないかを考える。同じことです。
基本的な考え方は、何度もこのブログで述べたような新規事業と同じです。
強み技術 × 伸びる市場 = 新規事業の方向性
これは個人のキャリアにも当てはまります。
強み技術 × 伸びる市場 = 技術者としてのニーズ
同じ技術でも、縮小市場の中では価値が下がります。一方で、伸びる市場や深い顧客課題に結びつけば、価値は再び高まります。技術の価値は、技術そのものだけで決まるわけではありません。どの市場に置くか、どの課題に使うかによって変わるのです。
変化の激しい時代に生き残るためには、技術を守るだけでは不十分です。自分たちの技術を、新しい市場や用途に展開する力こそが、これからの製造業と技術者に必要になるのだと思います。
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