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ブログ更新:素材の強みを活かす:新規事業創出と異分野応用の方法
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素材の強みを活かす:新規事業創出と異分野応用の方法
素材に関連する会社から新規事業創出の相談を受けることがよくあります。一般的なアプローチとして、素材の強みを起点にした戦略を推奨しています。このプロセスでは、素材の特徴を徹底的に分析し、代替製品としての利用や新たな分野への参入の可能性を検討します。大まかな流れは以下の通りです。
1.同等素材やライバル会社の動向チェック
・自社の素材で競争できる領域があるかを評価します。
2.物質の特性と機能の洗い出し
・物質の既知の物理的および化学的特性をリストアップします。これには状態、色、臭い、溶解性、融点、沸点、密度、硬さなどが含まれます。物質の化学的特性を考慮に入れます。物質がどのように現在使用されているか、既知の機能を理解します。
3.異分野での応用チェック
・他分野の物質や技術と比較し、物質が他のアプリケーションでどのように利用できるかを検討します。
・既存の他社の素材との置換えの可能性を想像してみます。
このようなアプローチにより、自社の強みを他分野で生かせるかを探ります。
実際のコンサルティングプロセスでは、より詳細な議論を参加メンバーと共に進めていきます。また必要に応じて別のアプローチ方法などを用いたりもします。技術者だけでなく、営業、知財、企画部門のメンバーも交えることで、より効率的な議論が可能になります。
ブログ更新:新規事業は小さく始めて大きく育てる ~3回転半ひねりのイノベーション~
ブログ更新:研究開発とランチェスターの法則
研究開発とランチェスターの法則
ランチェスターの法則は、軍事のために見いだされた法則ですが、日本では営業の方の間で流行した法則です。簡単に言うと、強者の戦略と弱者の戦略は大きく異なるということです。弱者は強者のように広域で戦えないので一点集中する方がよいということです。
ランチェスターの法則 wiki
さて、研究開発においてはどうでしょうか。
特に新規テーマや後発のテーマの場合、自分たちが弱者であることをよく認識しなければなりません。この認識が間違っていると、成功することはできません。特に、大企業では強者である分野が複数あったり、既存事業にはリソースが十分にあるので、新しい研究開発においても強者の戦略をとりがちですが、多くの場合失敗してしまいます。新規の場合はスタートは少人数、小予算ですので、新しい分野への参入はベンチャー企業と同じです。
研究開発では、自身が弱者であることをよく認識し、できるだけ特徴のある技術、差別性のある技術に絞って他社よりも少しでも先に行くことが必要です。その、少しでも差別性のある技術はなにか?というのが一番難しいのですが、徹底的に考えるしかありません。後追いのみでは到底勝てるはずもありません。
私事で恐縮ですが、約10年前に1人である技術の開発を進めました。
その時は1人だったので、ある特徴にこだわって、他の性能は無視して開発を進めました。その結果、目標とする性能を達することができました。うまくいくようになると、急に周りの助けも得られるようになり、開発がどんどん進むようになりました。
その後、世界中の企業の方が共同開発したいとやってきました。これは、1つの特徴にフォーカスして開発した結果、私1人でも課題を突破することができ、その突破をきっかけにテリトリーを広げていくという、まさにランチェスターの法則そのものです。
研究開発を進めている人はぜひとも、1つの特徴のあるところに力を集中して、成果をあげて、その後広げていってほしいと思います。決して、自身を強者と思って、他者の後追いで同じことをやってはいけません。