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新規事業開発の成功戦略:事業部とコーポレート研究の最適なバランスとは?

新規事業関連の研修を行っていて気づいたのが、部門による研究開発のアプローチの違いです。どこの部門の予算を使って研究開発や新規事業を進めるかで、その進め方や結果も変わってきます。

事業部では、その部門に直結した研究開発が行われ、すぐにでも市場に出せるような製品開発がメインです。一方、コーポレートの研究部門では、会社全体を支えるような基礎技術の研究や長期的な視点での研究が行われます。

以下、具体的な違いをいくつか挙げてみました。

短期視点 vs 長期視点

  • 事業部研究:短期的な成果を目指し、1~3年以内の市場投入を目指しています。
  • コーポレート研究:長期的な視点で進められ、5年後くらいの商品化を目指すことが一般的です。

報告するべき相手

  • 事業部研究:主に事業部のリーダーや関連する開発チームに報告が行われます。
  • コーポレート研究:全社規模での研究なので、経営陣や戦略企画部門に報告が行われることが多いです。

マーケティングの視点

  • 事業部研究:現在の市場のニーズに直結した研究が行われます。
  • コーポレート研究:将来の市場ニーズを予測し、先行研究が進められます。

求められる研究者の資質

  • 事業部研究:市場の動向をキャッチし、すぐに反映できるようなスキルが求められます。
  • コーポレート研究:新しい技術や視点を持ち、独自の研究を進められる人が求められます。

このように、事業部とコーポレートで研究の進め方や焦点が異なります。どちらも企業の成長には欠かせない要素ですので、バランスよく進めていく必要があるでしょう。

 

日記をUPしました。

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新規事業の創出には、トップダウンとボトムアップの2つのアプローチが存在します。どちらの方法にも独自の長所と課題が伴うため、組織の状況や新規事業の特性に合致する方法の選択が肝要です。個人的な経験から言えば、ボトムアップのアプローチが成功率が高いと感じています。

以下に、この違いをまとめた表を示します。

トップダウン.jpg


最も重要な課題は、トップダウンの場合に見直しや撤退の判断が難しい点です。このため、現場の意見を適切に伝える難しさが生じ、結果として大きな損失を招くことがあります。またトップが認知し大きな市場を有するテーマは他社がすでにやっている可能性がありレッドオーシャンになりやすいです。

ボトムアップの方法は、現場のニーズやアイデアを受け入れやすいという利点がありますが、これをトップ層に適切に伝えることが挑戦です。デメリットとして、提案内容が経営戦略から乖離している可能性や、提案の品質の低さ、興味/趣味のテーマが提案されることが挙げられます。

ボトムアップアプローチのデメリットを克服するためには、研究者や開発者の教育が不可欠です。具体的には、MOT(技術経営)分野の学習が役立ちます。これにより、技術と経営の視点を結びつけ、経営戦略に合致した実行可能な提案を生み出す可能性が高まります。

研究者や開発者には、MOTを学ぶことをお勧めします。近年では多くの優れた教材や書籍が提供されており、独学で学ぶことが可能です。

 

また、私自身はMOTの実践的な研修を提供しており、興味があればぜひご連絡ください。

研修のページ

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研究者と開発者向けの新規事業創出を促進するための技術マーケティングとコンサルティングを組み合わせた研修プログラムを準備いたしました。

このプログラムでは、技術マーケティングの知識と戦略を座学だけでなく実践に落とし込むお手伝いをします。新規事業創出の観点から、共に保有する技術を分析し、市場を探索し、新規事業の提案書を作成していきます。これにより、知識を実際の提案に役立つ形で活用できます。さらに、必要に応じて技術に特化したコンサルティングも提供可能です。技術をベースにした新規ビジネスに特化したアドバイスとソリューションを提供し、新たな市場を開拓し、競争相手に差をつけるお手伝いを行います。

プログラムの概要

技術マーケティング研修: 技術マーケティング(MOT)の戦略的な側面を学び、企業での新規事業創出の実例と具体的な事例を交えて理解を深めます。
技術コンサルティング: 前述の研修で学んだ知識を活かし、新規事業創出のためのアイデア出し、テーマ選定、企画書の作成を実践的に行います。企画書はゲートシステムに基づいて検討し、漏れのないように検討いたします。その際の課題に対してコンサルティングサポートを提供し、目標に合わせたカスタマイズされたソリューションを提供し、実行に支援します。

想定人数: 5名から15名
期間: 約6ヶ月

 

 

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