日々の気づき/ブログ
キャズムを利用して後発での市場参入を有利にする
キャズムとは、新しい製品や技術が市場に導入される際に生じる市場の段階差を指します。新しい製品や技術は最初は限られた先駆者や革新的な顧客によって受け入れられ、これを「早期市場」と呼びます。この段階では製品に興味を持ち、新しいものを試すことに積極的な先駆者たちが存在します。
しかし、一般の顧客層には新しいものへの受け入れに慎重な傾向があります。新しい製品や技術に対して疑問を持ち、リスクを避けるために慎重になるのです。この一般の顧客層を「主流市場」と呼びます。
キャズムは、この「早期市場」と「主流市場」の間に大きなギャップがあることを示しています。このギャップが存在するため、新しい製品や技術が「早期市場」から「主流市場」へと広く普及することが難しくなるのです。
後発企業がキャズムを活用する方法は、先行企業が開拓した市場をよく分析し、先駆者の成功や失敗から学び取ることです。また、一般の顧客層のニーズをよく理解し、先駆者がカバーしきれなかったニーズに焦点を当てることも重要です。
後発企業は、新しい製品や技術の問題点や課題を洗い出し、改善点を見つけることができます。さらに、先駆者が築いた市場における競争を避けるために、他の要素で差別化を図る戦略を立てることも重要です。
このように、キャズムを理解して後発企業は市場参入の際に適切なアプローチをすることで、先行企業と差異化し、成功する可能性を高めることができるのです。
後発だからといってチャンスがないわけではなく、チャンスは必ずありますそこを狙いましょう!
学会発表 窒化ガリウム膜、酸化ガリウム膜
1)
反応性スパッタ法による窒化ガリウム薄膜の作製
Preparation of Gallium Nitride Thin Films by Reactive Sputtering
2)
酸素/窒素混合ガスを用いた反応性スパッタ法による酸化ガリウム薄膜の作製
Preparation of Gallium Oxide Thin Films by Reactive Sputterring with Oxygen-Nitrogen Mixed Gas
上記2件のテーマについて2023年7月29日の応用物理学会の中国四国支部にて発表しました。
スパッタ法によって、GaNやGa2O3膜をエピタキシャル成長させ特性を評価したものです。
まだ、基礎的な結果ですがいろんな用途に使えるものとして期待しています。
今後も研究を進めていきたいと思います。
新規事業は誰もやっていないテーマでなければならないか?
答えとしてNOだと思います。
後発でも問題ないです。ただし、先発の事例をよく研究して、後発の優位なところを活かす必要があります。
1)需要の不確実性を判断できる:
研究開発の初期段階では、商品の市場規模や売上の予想が難しいです。しかし、後発企業は先発の動向を見てから開発をスタートできるため、開発投資のリスクを減らすことができます。
2)プロモーションコストが低減できる:
後発企業は、先発が行ったプロモーションに比べて低コストで市場に参入できます。既に顧客がイメージできるため、商品の説明も容易で差別化ポイントを強調することで効率的に販売できます。
3)研究開発コストを抑えられる:
後発企業は、先発のデータを参考にすることができます。先行研究や特許情報を活用しながら、効率的に開発を進めることができます。
4)顧客の変化に対応しやすい:
後発企業は、商品の発売後に顧客の使い方や要求が変わる場合に柔軟に対応できます。一方、先発企業は既存の製品との関係から大幅な改良が難しいことがあります。
5)技術面での不確実性に対応できる:
商品の技術的な問題が発生した場合でも、後発企業は素材や製造工程などを見直しながら開発を進めることができます。先発企業よりも柔軟に対応できるのです。
以上が後発企業の優位性ですが、必ずしも後発が優れているわけではありません。ただし、後発企業は先発の成功や失敗、市場情報を参考にすることで優れた商品を生み出すことができると考えられます。
後発企業に参入する際には、他の人の批判や評論に振り回されず、技術の本質や周辺技術、将来性を考慮して判断することが重要だと思います。
一緒に、新しい事業を考えてみませんか?
シリコンバレー流の成功の秘訣
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自分を信じ続ければ、必ず目標は達成できる。
一番効果的な方法は、学べる人と常にコミュニケーションを取ることです。
相手に何百万という質問をすることをためらってはいけません。
レストランのウェイターや配管工、電気技師、そして社長にさえ声をかけてみましょう。
おもしろくないと思っていることでも、詳しく追求してみると、驚くほど面白いことに気づくでしょう。
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他人に質問することをためらってはいけないという点は重要です。自分でわからないことは人に尋ね、理解した後に次に進むことが重要です。私自身もこれを実践しており、特に日本人にとっても有益なアドバイスだと考えます。インターネットで情報を検索することも有用ですが、質問をすることで生の声を聞くことでより深い理解が得られます。連続して質問を重ねることで、多岐にわたる知識や洞察を獲得できるでしょう。
自己信頼し、学び続け、他人に質問し、知識を広げていくことで、目標を達成する道が開けます。私自身もまだ達成したい目標がありますが、これらの言葉を忘れずに心に留め、前進していきたいと思います。
新規事業の生み出し方
新規事業の生み出し方について
以前も書きましたが、自社の強みを徹底的に分析することから始まります。自社の強みとは、他社にはない独自の技術、専門知識、資源、ネットワーク、ブランド価値などの要素です。自社の強みを把握することで、他社が追随できない競争優位性を見出すことができます。
次に、時流に乗るテーマ(上りのエスカレーター)を見つける必要があります。時流とは、現代社会で注目されているトレンドや市場のニーズのことを指します。これには、環境問題、テクノロジーの進化、社会的な変化、ライフスタイルの変化などが含まれます。時流に乗ることで、需要の高い市場に参入し、競争力を持った事業を展開することができます。
時流に乗るテーマを見つけるには業界のロードマップや経済産業省の資料を見ると良いでしょう。
そして、自社の強みと時流のテーマを組み合わせることです。自社の強みを活かしながら、時流のテーマに関連する付加価値を提供する新しいビジネスモデルや製品、サービスを考案します。これにより、自社の競争力を高めながら、市場で需要のあるソリューションを提供することができます。
具体的な例を挙げると、
富士フイルムの場合ですと銀塩写真の技術(微粒子、分散、コラーゲン)などの強み技術を化粧品に適用させています。
これにより強い技術(他者に勝つ可能性がある)と時流に乗る(売れる可能性がある、市場が伸びる)の両方を兼ね備えた良いテーマになります。
以上のように、強みの分析、時流に乗るテーマの2つを徹底的に行うことで、新規事業の方向性が見えてきます。
セミナーや講演会ではより具体的に話をしておりますので、是非!