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2026-03-28 23:26:00

予算ゼロからの突破口。外部機関を「第二のラボ」にする方法

予算ゼロからの突破口。外部機関を「第二のラボ」にする方法

はじめに 

前回、「自主研究(闇研究)」を実用化するポイントについてお話ししました。しかし、ここで必ずぶつかる壁があります。

それは、「予算(カネ)と設備がない」という現実です。

会社に認められていないテーマであれば、当然、高価な実験装置を買ってもらうことは不可能です。では、どうすればいいのか? 答えはシンプルで「外の力」を利用するです。要は中ではなく外です!

 

部長に却下されてからが、本当のスタート

私自身の事例をお話しします。 かつて無機位相差板の自主研究を始めた際、私はまず上司に「小型の製造装置を購入したい」と相談しました。しかし、返ってきた答えは予想通りの「却下」。実績も予算もない段階では、当然の反応です。

そこで私は、視点を社外に向けました。調査の結果、ある県の工業試験場(公的試験研究機関)に、私のアイデアを形にできる装置があることを突き止めたのです。

 

公的機関は技術者の「最強の味方」

実際に足を運んでみると、そこには経験豊富な専門の研究員の方がいらっしゃいました。こちらのアイデアと実験条件を正直に伝えたところ、快く協力していただけることになったのです。

公的機関を活用するメリットは、主に3つあります。

1.格安の利用料: 国や自治体の施設は、民間の委託試験に比べて驚くほど低コストで利用できます。私の場合は、部長を粘り強く説得し、2年間で計70万円ほどの予算をなんとか確保して検証を進めました。

2.専門家の知見: 装置を借りるだけでなく、研究員の方との議論を通じて、自分一人では気づけなかった知見が得られることもあります。

3.Win-Winの関係: 公的機関側にとっても、企業との連携実績や実用化への貢献は重要な評価指標になります。こちらが本気であればあるほど、彼らも熱心に応えてくれます。

結果として、この外部連携による実験は非常にうまく行き、実用化への大きな足がかりとなりました。

 

大学やプラットフォームの活用

この「外部ハック」は、工業試験場に限りません。大学の研究室も有力な候補です。先生を説得して共同研究のスキームに乗せる必要はありますが、より深い理論的裏付けが得られる可能性があります。また、最近は設備の共用化が進んでおり、以下のようなプラットフォームで全国の高度な装置を探すことができます。

ナノテクノロジープラットフォーム(Nanonet

高度な計測・加工装置を全国どこからでも利用できる仕組みです。

東北大学 共用設備(MU-SIC

材料・デバイス系の方には非常におすすめの環境です。

 

まとめ:予算や設備がないなら、探しに行こう 

今の時代、自社に予算がないことは、研究を諦める理由にはなりません。

「社内でダメなら、外でやる」 このくらいの図々しさと行動力が、新しい事業の芽を育てるのだと私は確信しています。ぜひ一度、近くの公的機関を覗いてみてください。

 

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